(2022年6月21日(火)11時~13時)
第22回 里親と養親の当事者研究を開催しました。
ファシリテーターの悦子さんの提案から、今年は発表会を予定していますが、
その第一弾として、クローズドではありましたがミニ発表会を行いました。
今回の参加者は全部で15名。
初参加の方が4名、向谷地生良さんも参加してくれました。
北は北海道から、南は熊本まで、口コミでじわじわと各地に仲間が広がっています。
自分の苦労を誰かの手に渡さない、自分の生き方を自分で考える当事者研究では、
それぞれの気付きや進み方を聴かせてもらう機会となっています。
研究する仲間が増えることで、自分の苦労を乗り越える選択肢が増えていき、一緒に考える機会の豊かさを感じています。
初めてとなるミニ発表ですが、当事者研究がリアル開催していた時からの参加者である志賀志保さんが発表してくれました。
日頃から親としての視点だけでなく、子どもとしての思いを率直にシェアしてくれているしほさんですが、彼女の研究については、今までの当事者研究でその経緯について知っている仲間も多く関心も高かったので、予定をやりくりして参加してくれる人が多くいました。
(発表内容については、しほさんのご了承をえて、参加者のグループで共有させていただきました。メンバーの皆さんはそちらをご覧ください。)
=本日の内容=
ファシリテーター:向谷地悦子
■自己紹介
①名前
②住んでる場所
③気分・体調
④里親歴
⑤最近良かったこと
■志賀志保さんの発表
自己病名「役に立たない自分が心地よくて死にたい病」
■みんなの感想シェア
しほさんの自己病名は「役に立たない自分が心地よくて死にたい病」。
苦労の理由になっている「役に立たないさん」がいることでしんどさがあったのですが、それがどんどん成長してきて、とうとう自分を乗っ取ってしまったそうです。
それまで、役に立たないさんに評価されるように丁寧な子育てをしてきましたが、だんだんとそのしんどさが重くなってきて動けなくなってしまった。
対処法として、新しい技(子どもに自分のダメさを伝えて「弱さの情報公開」)をしたところ、子どもと苦労の分かち合いができて、辛い時には「元気の出るジュース」を子どもが用意してくれるようになったそうです。
それまで何でもやってもらうのが当たり前だったお子さんが自発的にしほさんを慰め、段々と力を取り戻しつつあるそうです。
その結果、「役に立たないさん」は、「誰にも愛されないさん」だったと気付き、
自己病名も「愛されないさんに乗っ取られ、さみしさ病。子どもに助けられ救われタイプ 」へと変化したそうです。
しほさんの発表内容については、了承を得たのち参加者のグループで共有しましたが、
詳しい内容について知りたい方は、今年度予定している発表会にご参加いただきければと思います。
発表後、みんなで感想シェアをしました。
参加者それぞれが自分の子育てや、親としての在り方を考える時間となったようです。
私も自分の子ども時代にどう育てられたいと思っていたのか、親の思いはどんなだったか、里親になってからの子育てなど、様々なことが頭に浮かんできました。
育つ過程で良いことばかりではなく、傷ついた経験があるからこそ自分の子育てで悩み、自分とは違う個性の子どもとの関係で葛藤したりする。
どう関わるのが正解かは、人ぞれぞれ。親子でも違うんだろうなと感想を聴きながら感じていました。
その中から、私がメモした感想をいくつか紹介します。
■悦子さん:志賀さん、参加者のコメント、本ができそうな深さがあった。既に研究的で、実験しながら生きている。人と問題を切り離すことができていて、里親さんは研究者だなと感じた。
ゆるくいきたい、ごきげんでいたい、なのに、感情的になって、なさけない自分があぶりだされる。
研究は宝だな!
■発言を重ねるなかで、どんどん気付いていく過程をみてきた。凄いな。途中かもしれないけど、途中の着地点がめちゃめちゃいい!助けてもらう相手が子どもってすごいいい!話し合って分かり合うってことが、涙出そうになった。
■しほさんの話はいつも泣いちゃう。自分と親の関係、子どもとの関係つながる。
■助けてもらっていいし、だめでいいということを(子育てすることで)子どもに教えてもらった。ちゃんとした子に育てようということをやめた。
里親だというと凄いねーと言われるが、そうじゃない!!
私の軸をもつことが大切、自分の気持ちに正直になることを大切にしたい、言葉にして理解してもらうこと大切。
今回も深い気付きがありました。
次回の里親と養親の当事者研究は、
7月13日(水)11時~12時30分
を予定しています。
いつもと違い水曜日の予定ですので、お気を付けください。
グローハッピー
さいとうなおみ
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